2021年4月27日より、iOS 14.4以降かつキャリア設定アップデートが実施されていれば、楽天モバイルの回線がiPhoneでも正式に利用できるようになりました。
私も楽天回線をiPhone SE(第2世代)で設定して使用していますが、通話無料・データ定額というメリットがある反面、動作にひとくせあるのも事実です。
今回はそんな「iPhoneで楽天モバイル回線を使用する際の注意点」をまとめてみました。
APN設定は手動でする必要「なし」
格安スマホが初心者に難しいところは「APN設定の必要がある」というところだと思います。
楽天モバイルも正式対応前はAPN設定が必要でしたが、今回の正式対応によってAPN設定が不要になりました。
スマホの操作に不慣れな方にとって、APN設定は少しハードルが高いもの。今回の正式対応は便利になりました。
キャリア名は「Rakuten LTE」→「Rakuten 4G」へ
アンテナピクトの隣に表されるキャリア名、以前は「Rakuten LTE」表記でしたが、今回の正式対応で「Rakuten 4G」へ変更となりました。

今や懐かしい表記となった「LTE」。
もともと「LTE(Long term evolution)」方式は厳密には「3.9G」とされており、正式な「4G」規格は「LTE-Advanced」になります。
docomoは「LTE」と「4G」の区別をはっきりしていたのですが、国際電気通信連合(ITU)がLTEを4Gと呼ぶことを認めたため、auとSoftBankはLTEを「4G」と呼んでいました。やがてdocomoもLTEを4Gと表示するようになります。

そんなこともあって、私は「LTE」表示にちょっと「おっ」と思っていました。しかし結局楽天も「4G」表記になりました。
ETWSに対応。緊急地震速報も受信可
正式対応前に気になっていたのが、楽天モバイルでは「緊急地震速報」が受信できない、という点でした。
今やライフラインとなったモバイル回線。命に関わる緊急速報が受信できないのは、あまりに大きいデメリットでした。
しかし、今回の正式対応に伴ってETWSに対応、緊急地震速報も受信できるようになりました。
「my楽天モバイル」でエリア確認不可(2021年7月対応予定)
楽天モバイルでは「楽天回線エリア」では通信料無制限ですが、「パートナー(au)回線エリア」では5GBの通信制限があります。
Androidでは「my楽天モバイル」アプリを使って、自分がどの回線を使用しているか確認することができます。
一方で、iOS版の「my楽天モバイル」アプリには、エリア確認機能はありません。「フィールドテストモード」という通常利用できない機能を使えば確認できますが、初心者にはちょっとわかりにくいです。
この点に関しては、2021年4月27日の正式対応前後で、変わりありませんでした。
iPhone SE2では回線の自動切り替えなし
困ったことに「パートナー回線エリア」から「楽天回線エリア」に入っても、回線を自動的に切り替えてくれません。
従って、仮に「楽天回線エリア」内であっても、「パートナー回線」に接続していた、ということが起こりうるわけです。
普段利用するエリアが楽天回線が安定して入るエリアであればいいのですが、知らない間にパートナー回線に接続している可能性があるのは、ちょっと使いにくいですね。
では、どうやって回線を切り替えるかというと、楽天モバイルからは
- 機内モードのON/OFF
- 本体の再起動
という方法が示されています。
いやー、さすがにこれは不便ですね。
楽天回線のエリアが十分に広がっていって、パートナー回線を使わなくなれば問題ないんです。
ところが現状地下や建物の中では楽天回線はつながりにくい、といった報告もされています。
するとパートナー回線に繋がる→そのままパートナー回線につながりっぱなし、となりかねません。現状は非常に不便な使用です。
パートナー回線エリアでもSMSは受信可に
正式対応前の楽天モバイルでは、パートナー回線エリアではSMSを受信できない、という不便な仕様がありました。
「Rakuten Link」アプリを利用すればこの問題は解決する問題であったものの、アプリの認証などでSMSを利用するシーンがあるのも事実。少し不安な仕様でした。
しかし、正式対応後は、パートナー回線でもSMSが受信可能になりました。
結論:iPhone 12以降 or 楽天端末以外は、サブ回線運用が◯
楽天モバイルのeSIMは確かにiPhoneで利用でき、サブ回線としては非常に便利です。
ただし、それは正式対応した後の最新のiPhone 12シリーズであればの話。
旧機種やiPhone SE2の場合、回線切り替えの部分で不便な仕様が残ってしまいました。
楽天モバイルが提供しているAndroidスマートフォンであれば、そういった問題は起こりません。従って、iPhone 12以降の機種や楽天モバイル端末でない限りは、サブ回線運用が良いですね。
Rakuten linkアプリの通話定額などを使って、通信費の削減に活用してください。
情報元:楽天モバイル