子育てしていると必然的に増える「日々の写真」「成長記録」といった大事なデータ。
今回はそんな大切なデータを守るために
- パスワード管理ソフト
- 2要素認証
をぜひ使ってほしい、と言うお話です。
データを守る上で、とにかくダメな例
❌ 色々なサービスで「パスワード」を使い回し
それほどネットサービスを利用していない、と言うパパママでも、
- Apple ID
- Yahoo! JAPAN ID
- LINE
- Amazon アカウント
- みてね
くらいは、持っている方が多いのではないでしょうか。
複数のネットサービスを利用する上で、一番やっていけないのが、
同じパスワードの使い回し
です。
どんなに厳重なセキュリティの企業でも、企業自体のミスだったり、外部からのサイバー攻撃で情報が流出することがあります。
参考:プロジェクト管理ツール「Trello」で運転免許証など個人情報流出 閲覧範囲の設定ミスが原因か(ITmedia NEWS)
パスワードを使い回していると、1箇所の情報漏洩から「自分のネットサービスのアカウントが全て被害を受ける」なんて悲惨な事態になりかねません。
一つのサービスから情報漏洩しても、被害が最小限になるよう、対策する必要があります。
❌ 簡単なパスワードを設定してしまう
もう一つやってしまいがちなのが「わかりやすい簡単なパスワード」を設定してしまうことです。
- 123456
- password
- 自分の誕生日
簡単なパスワードは、悪意のある人も「簡単に推測」して、突破されてしまう可能性が高いのです。
パスワードは「ある程度長く」「複雑に」する必要があります。
ぜひ使いたい「パスワード管理ソフト」
子育て中のパパママに、ぜひ使ってほしいのが「パスワード管理ソフト」です。
「パスワード管理ソフト」を使ったからといって、別に子育てが楽になるわけではないんですが、データを失うという悲劇を回避することができるのです。
なぜパスワード管理ソフトを使う?
パスワード管理ソフトを使うことで、こんなことができます。
- サービス登録時に「複雑・長い」パスワードを自動生成
- 複数のWebサービスのID・パスワードを記憶
- Webサービスを使う際に、ID・パスワードを自動入力
例えばTwitterを利用する場合、
- Twitterのサイトへアクセス
- スマホの生体認証(Touch IDなど)
- パスワードが自動で入力される
- ログイン完了
と言う流れを「サクッと」行うことができます。
しかも、サイト毎に別々の「20桁のランダムな文字列(例えば「FZyXWHd93MAiVtkXWqej」)」みたいな複雑なパスワードを設定しても、しっかり記憶してくれます。
- ⭕️ パスワードを考える手間がない
- ⭕️ パスワードの使い回しを防げる
- ⭕️ パスワードを覚えなくていい
- ⭕️ 複雑で強力(でも覚えにくい)パスワードも使える
パスワード管理ソフトの主な選択肢
「管理ソフト」なんて、ハードルが高そうですが、実はそうでもありません。
- iCloudキーチェーン (iPhone標準機能)
- Google Chrome (ほとんどのAndroid端末にインストール済み)
- 1Password (有料だが高機能)
実は、大抵のスマホに「iCloudキーチェーン」や「Google Chrome」がインストールされているので、すぐにでもパスワード管理ソフトを利用することができます。
しかもこの2つは無料。
他に有名どころの有料ソフトとして「1Password」があります。
これら3つのソフトを、機能を比較しながら紹介しますが、正直どれも十分使い勝手はいいです。
使っていない人は、どれでも早く使ってほしい!と言うのが私の想いです。
iCloudキーチェーン
iCloudキーチェーンは、iPhoneのホーム画面に並んでいる「アプリ」と言うよりは、iOS自体の機能です。
- ⭕️ Mac、iPhone、iPadに標準搭載されている
- ⭕️ 実はWindows版のGoogle Chromeでも使える
- ⭕️ 強力なパスワードを自動生成してくれる
- ⭕️ パスワードを自動入力してくれる
- ❌ 一度ID・パスワードを消すと、バッサリ消えてしまう
そのため、iPhoneユーザーの場合、新たにアプリをダウンロードしたり、アカウントを作成することなく利用できます。
「パスワードの自動生成」「自動入力」といった標準的なパスワード管理ソフトの機能は一通り備わっています。
一方で、一度作成したID・パスワードの管理は、少し気をつける必要があります。
と言うのも、管理画面から「削除」を押してしまうと、バッサリ消えてしまうからです。
ゴミ箱のように一時的に保管される場所もありません。
Google Chrome
みなさんご存知のWebブラウザ「Google Chrome」ですが、実はパスワード管理機能も備わっています。
- ⭕️ Android端末には、ほとんどインストールされている
- ⭕️ Windows、Mac、iOS、Androidで使える
- ⭕️ 強力なパスワードを自動生成してくれる
- ⭕️ パスワードを自動入力してくれる
- ❌ みんなが使うソフトなので、共用PCなどには注意が必要
WindowsからiOS・Androidまで、複数のOSでまたがって使えるのが「Google Chrome」の特徴です。
色々な種類の端末を持っている人には良いですね。
「パスワードの自動生成」「自動入力」といった標準的なパスワード管理ソフトの機能は一通り備わっています。
注意点としては「共用PC」などでは利用しないよう注意が必要、と言うことですね。
Google Chromeは比較的多くの人が利用するソフトです。
職場や家庭の共用PCでログインしたままにして、そのままID・パスワードが利用されてしまう、なんてことがないように気をつける必要があります。
基本的に「一人のユーザー」が利用することを想定している、「iOS端末」とは違う部分ですね。
1Password
1Passwordは今回紹介するなかでは、唯一の有料ソフトです。
- ⭕️ アプリの見た目が「洗練されている」
- ⭕️ Windows、Mac、iOS、Androidで使える
- ⭕️ 強力なパスワードを自動生成してくれる
- ⭕️ パスワードを自動入力してくれる
- ⭕️ 銀行口座の暗証番号なども保管できる
- ❌ iOS版の場合、年3,900円が必要
基本的な機能はもちろん、有料ならではの「洗練された見た目」、銀行口座の暗証番号なども保管できる「機能の豊富さ」が特徴です。
かといって、普段使いなら、そこまで高機能でなくても…、と言うのも正直なところ。
「将来的にはインターネットを利用した仕事がしたい」と言う人は、乗り換えの手間を考えると1Passwordを利用しても良いかもしれません。
それ以外の方は、「iCloudキーチェーン」や「Google Chrome」でも十分な機能を利用できます。
「パスワード管理ソフト」のパスワード!?
ここまで「パスワード管理ソフト」の便利さを紹介してきましたが、ここで素朴な疑問が。
「パスワード管理ソフト」に記憶させたパスワードは、どうやって保護している?
と言うことです。
答えは「マスターパスワード」と言う、パスワード管理ソフト自体のパスワードで保護しています。
- iCloudキーチェーンの場合「Apple IDのパスワード」
- Google Chromeの場合「Googleアカウントのパスワード」
が「マスターパスワード」にあたります。
パスワード管理ソフトを使う場合、覚えておくのは「マスターパスワード」だけで良くなります。
「マスターパスワード」は、
覚えられる、かつ長くて複雑なもの
を設定しましょう。
しかし、そうすると「Apple IDのパスワード」や「Googleアカウントのパスワード」が流出してしまうと、全てのWebサービスのパスワードが流出してしまう!
…なんてことを防ぐ仕組みが「2要素認証」です
あわせて使いたい「2要素認証」
「2要素」認証、というと突然わかりにくくなりますが、この場合の「要素」は何を言っているかと言いますと、
- パスワードを「知っている」
- 鍵となるスマホを「持っている」
- 指紋や虹彩といった「本人の特徴」
これらが「要素」になり、2つの要素を使う認証が「2要素認証」と言うわけです。

参考文献:二要素認証と二段階認証の違いを理解していますか?(キヤノンMJホームページより)
もしもパスワードが漏洩して、悪い人が「私たちのパスワードを知っている」状態になっても、他の要素が揃わないとログインできないようにします。

2要素認証は、メジャーなサービスの場合、まず対応しています。
特に、マスターパスワードを設定する「Apple」や「Google」のIDには、設定しておくことを強くオススメします。
- Apple
- Microsoft
- Amazon
2要素認証には
- 専用のアプリを使う
- SMSを使う
と言った方法があります。
専用のアプリを使う場合には、
- Google Authenticator
- IIJ Smartkey
など、さまざまなアプリが利用できます。
個人的には、Googleアカウントが不要・データの引き継ぎがしやすい「Google Authenticator」がオススメです。
まとめ:パパママこそ導入を。「パスワード管理ソフト」「2要素認証」
子育てで忙しいと、インターネットのセキュリティに気を回せない!と言う気持ちもわかります。
しかし、それだけに大事な写真やデータを失ったときのショックははかりしれません。
ぜひ、何かある前に、一度ご自分のセキュリティ対策を見直してもらえればと、同じ子育て中の私は思っています。
