KDDIが提供する「UQ mobile」と「povo」。auの通信品質でスマホ代を安くできます。データ使い放題は不要、という方にとっては、どちらも非常にオススメできるサービスです。
どちらもオススメできるあまり、一時期私は「メイン回線をUQ mobile」「サブ回線をpovo 2.0(主にデータ使い放題24時間)トッピングが目的)」という形で利用してきました。
しかし、
- 2022年のKDDI通信障害で、UQ mobile・povoともに使用不能に
- 電気代の高騰で、UQ mobileの自宅セット割のメリットが減少
- povo 2.0の「ギガ活」が思ったより楽しかった
といった理由から、回線をpovo 2.0に一本化してみました。
実際、UQ mobile・povo 2.0それぞれをメインで使ってみたところ、オススメのポイントは以下のように分けられます。
- UQ mobileがオススメな人 →難しいことはよくわからないが、スマホ代は安くしたい。(通話はそこそこ、データは20GBくらい)
- povo 2.0がオススメな人 →データ使用量が激しく変動する人
「UQ mobile」「povo 2.0」の併用は、KDDI回線の通信障害対策をとる必要があります。別途docomo・SoftBank回線を用意しておくほうがいいです。
この記事では「UQ mobile」「povo 2.0」を比較してみるとともに、「povo 2.0」を利用して気づいたことをまとめました。
\ ✅ データ20GB+通話10分無料で3,278円〜/
UQ mobileとpovo 2.0の料金・サービスの違い
どちらもKDDIが提供する通信サービスである「UQ mobile」「povo 2.0」ですが、特徴ははっきりしています。
- 料金については基本的にはpovo 2.0の方が安い
- 店舗・電話サポートなど、サービスはUQ mobileの方が手厚い
基本料金プラン
まずは、UQ mobileの料金プランと、povo 2.0でなるべく近いトッピングの組み合わせで比較しました。
povo 2.0 データ追加 | UQ mobile セット割あり | UQ mobile セット割なし |
1GB/月 トクトクプラン 990円 | 1GB/月 トクトクプラン 2,278円 | |
3GB 30日 990円 | 4GB/月 ミニミニプラン 1,078円 | 4GB/月 ミニミニプラン 2,365円 |
20GB/月 2,700円 5分かけ放題 550円 計 3,270円 | 20GB/月 コミコミプラン (10分かけ放題込) 3,278円 | |
15GB/月 トクトクプラン 2,178円 | 15GB/月 トクトクプラン 3,465円 |
UQ mobileには「自宅インターネット」「auでんき」などと組み合わせることで、通信量を値引きする「自宅セット割」があります。
しかし昨今の電気料金高騰で注意が必要で、「auでんき」よりも地域電力(東京電力、関西電力など)の方が安いケースもあります。電気料金 + 通信料金を計算した上で、冷静に判断する必要があります。
データ使用量が少量(3GB以下)の方は、自宅セット割が活用できないならpovo 2.0の方が安いです。無理して自宅セット割を組んで、家計全体がコストアップしないよう注意してください。
データを20GB・通話もそこそこする、という方はUQ mobileの「コミコミプラン」がオススメです。似たようなpovo 2.0のトップング組み合わせとほぼ同額なので、UQ mobileはサポートが手厚いことを考えるとかなりコスパの良いプランです。
通話オプション
まだまだ使うシーンが無くならない「音声通話」。それぞれの通話オプション料金を比較すると、povo 2.0の方が安いです。
povo 2.0 | UQ mobile 5Gプラン向け |
– | 通話パック60 +660円 |
5分かけ放題 +550円 | 10分かけ放題 +880円 |
通話かけ放題 +1,650円 | 国内通話かけ放題 +1,980円 |
各種サービス
最後に「データ通信」「音声通話」意外の細かいサービスを比較しています。
povo 2.0 | UQ mobile | |
着信転送 | – | ◯ |
au かんたん決済 | * | ◯ |
LINEの 年齢認証 | – | くりこしプラン +5G 以降で可能 |
店舗サポート | – | ◯ |
UQ mobileは改善が進みauとの差は小さくなっていますが、povo 2.0では現状対応していないサービスがあるので注意が必要です。
2022年12月20日より、povo 2.0でも「auかんたん決済」が利用できるようになりましたが、利用できるのはApp Storeなど限られた方法になっていますので、注意が必要です。
また、povo 2.0の便利な「トッピング」ですが、
- トッピングの「自動更新は非対応」(一部対応トッピングあり)
- 180日間以上有料トッピングの購入などがない場合、利用停止、契約解除となる場合あり
という点は注意が必要です。
「povo 2.0」サービス開始直後に早速契約
サービススタートの2021年9月29日に、実際povo 2.0を新規で契約してみました。
9:00の受付スタート当初は混雑が見られたようですが、夕方ごろになればスムーズに契約手続きを進めることができました。
開通までの時系列
- 9/29 16:00 手続きスタート
- 9/29 16:15 本人確認の申請を実施
- 9/29 16:45 本人確認完了の案内あり
- 9/30 SIMカードが発送手続きされる
- 10/1 手元にSIMカードが到着、開通手続き
という具合になります。申し込みから2日でSIMカードが到着し、全般的にスムーズに手続きが進んだと言っていいでしょう。
どうしても急ぐ方は「eSIM」での契約を選択肢に入れた方がいいですね。
SIMカードのパッケージ内容物
こちらがSIMカードのパッケージです。CDのジャケットを思わせるようなサイズ感。時代を反映して「紙製」になっています。
中には「スタートアップガイド」と「SIMピン」が付属しています。「SIMピン」は「家のどこかにあるが、出すのがめんどくさい」ものだったりするので、付属しているのはありがたいところです。
そして、メインである「SIMカードとマニュアル」「ステッカー」です。「ステッカー」はApple製品を彷彿とさせます。
SIMカードは「マルチSIM」になっており、任意のサイズに切り取ることができます。最も、今の時代nano SIM以外は少数派かもしれませんね。
また、SIMは「povo専用」となっており、auのSIMカードがそのまま届くわけではありませんでした。
iPhone 6sでpovo 2.0を使ってみた
今回はiPhone 6s(iOS 15)でpovo 2.0を利用してみました。
SIMカードをnanoサイズにカットして、iPhone 6sのSIMスロットへ挿入します。本体を再起動すれば、APN設定の必要はなく、アンテナピクトに「povo」の表示が出ます。
この後、
- 「povo 2.0」アプリを起動
- 「開通手続き」をタップ
- SIMカード裏の「PINロック解除コード」をカメラで読み取る
ことで「開通手続き」を行います。手続き後すぐ「開通」します。
povoとUQ mobile通信速度
povo 2.0とUQ mobileで最も違うのは「低速通信時」のバースト通信です。
povo 2.0はトッピングしていない場合の通信速度が「128kbps」に制限されています。実際のスピードテスト結果は以下のとおりです。
この速度なら、正直Twitterも厳しいレベルです。UQ mobileの「節約モード」は「300kbps」出るので、実用レベルなのはUQ mobileの方になります。
「povo 2.0トッピングあり」と「UQ mobile 高速通信(4G契約)」を比較すると、ほとんど同じ通信速度になります。動画に撮ってみましたが、どちらも30Mbps程度の速度になりました。
実質2日有効「データ使い放題(24時間)」
一回税込330円で利用できる「データ使い放題(24時間)」。
外出時にまとまったデータ通信をしたい場合に、非常に便利なトッピングです。
しかし、このトッピングは名前以上に便利なことがわかりました。なんと実質2日間データ使い放題になるんです。
普段はメイン回線を「データ通信量の少ないプラン」に抑えておいて、サブ回線のpovoでいざというときにトッピングする、という使い方が良いですね。
2021/11/2 「詫びギガ」が届きました
私はサービス開始日に「povo 2.0」を申し込みましたが、手続き遅延などが話題になリマした。その対応として「詫びギガ」が配布されることとなり、私の元へも届きました。
私は完全新規だったので、特に遅延などの迷惑は被らなかったわけですが、10GBの方は便利に使わせてもらいました。
UQ mobileからpovo 2.0へ切り替えるには
記事執筆段階(2024.3.22)で、UQ mobileからpovo 2.0への乗り換えは「MNP(モバイルナンバーポータビリティ)」扱いになります。
私は「UQ mobile (メイン回線) + povo 2.0 (サブ回線)」から「povo 2.0 単独運用」に変更しました。
povo 2.0は一つのメールアドレスに一つの回線契約しかできません。つまり、サブのpovo 2.0の契約を維持したまま、同じメールアドレスでUQ mobileからpovo 2.0へ乗り換えることができません。
私は基本的に一つのメールアドレスで全てのサービスを管理したかったので、以下の手順で手続きしました。
サブ回線のpovo2.0を解約し、メイン回線をpovo 2.0にする手順
- サブ回線のpovo 2.0回線を解約
- povo 2.0アプリから、povoアカウントを削除
- UQ mobileでMNP転出番号を発行
- povoアカウントをあらためて作成
- povo 2.0へMNP転入
UQ mobileユーザーの場合、同じKDDIのpovo 2.0へ移行する場合であっても、MNP扱いになります。つまり「MNP転出番号が必要」です(2023/1/8時点)。
またUQでんきユーザーの場合、MNP転出番号の発行には電話手続きが必要です。電話手続きは日中しか受け付けていないので、注意してください。
MNP転出番号を発行してほしい、というと通常「引き止め」があったりすることもあります。が「povo 2.0へ移行する」と伝えれば、特に引き止めもありません。
まとめ:「わかりやすいUQ」「おもしろいpovo 2.0」
「一円でも安くしたい」「自分でプランを組み立てたい」というある意味「もの好き」な方へは、povo 2.0は非常にささるプランです。私はpovo 2.0へ変更してみましたが、「ギガを使いたい時に追加する」という運用が非常にあっているように感じました。
一方で、通話もそこそこするし、通信も20GB程度そこそこする方で、「手間なく、スマホ料金を安くしたい」場合はUQ mobileが非常にオススメです。
実際私の家族のメイン回線はずっとUQ mobileを使用していますが、特に利用上不満もなく、料金が安くなったと喜んでいます。「手間なくスマホ代を安くしたい」という方は、ぜひUQ mobileをチェックしてみてください。
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